アニメから学べ!子育て術
「たかがアニメの教育学―サザエさん、ちびまる子ちゃん、クレヨンしんちゃん―」をテーマに、東洋大学文学部教育学科教授の藤本典裕氏をお迎えし、高松市PTA発足70周年記念講演が開催されました。
この3つのアニメ、一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。何となくストーリーを見ていたあなた。キャラクターの表現を楽しんでいたあなた。もったいないです!これからはココ!を意識して見てみてください。それは・・・・・・
「それぞれに登場する3人の母」
○ サザエさん-古き良き家庭。恐い父と優しい母「フネ」
○ ちびまる子ちゃん―ずいぶんと女性が強くなりました「すみれ」
○ クレヨンしんちゃん―何度叱られてもくじけない子と、気長につきあう母「みさえ」
みなさんはどのお母さんでしょうか。また、どのお母さんが理想でしょうか。
これらのアニメはどれも「家族」をテーマにしたもの。家族構成や周囲の人々、時代背景まで少しずつ違ってはいますが、視点を移すことでこんなにも見え方が変わってくるんですね。驚きました。
もっとも時代背景が現代に近いクレヨンしんちゃんですが、子どもに見せたくないアニメとしも有名ですね。2013年まで日本PTA全国協議会が毎年3月に発表していた「子どもに見せたくないテレビ番組」のランキングトップ3にも入っていました。
1位 ロンドンハーツ
2位 クレヨンしんちゃん
3位 志村けんのバカ殿様
なんと、アニメで唯一ランクインしているのです。「見せたくない」と言っている人はきっとしんちゃんの言動が嫌なんだろなと思います。「子どもが真似しちゃう。」といったところでしょうか。でも、藤本先生のお話を聴き、親としてこのアニメを見るなら「みさえ」の子育て術を学ぶべきなのでは?と思いました。
・ 子どもに対して素直に謝る。
・ ほかの子と比べない。
・ よその子どもでも悪いときは叱る。
なんと言っても、我が子と真剣に向き合い、気長に付き合っていると思いませんか?ただ、相当のエネルギーと忍耐力は必要かもしれません・・・・・・。子どもの疑問やつまずきに「きちんと向き合い、できるまで待つ。子どもを一人の人格者として真正面から向き合うことが大切!」という言葉が心に響きました。
小5、中1のお父さんでもある藤本先生は最後に・・・
○ 核家族化が進み、「孤育て」になった今、子どもを一人前にするためには親だけではなく、関わる全ての人たちの力で『人成す』ことが必要である。
○ 親が子どもに対し、どうしたいのか、何を願っているのか、保護者・学校・地域といった複数の視点で子どもを育てていくことが重要である。
と、お話されました。
未来を担う子どもたちにとって「弧育て」から「子育て」になるよう、多くの大人たちと一緒に環境を作り、見守り育てていくことが大切なのではないでしょうか。ぜひ、周りの子どもたちにも目を向けてみてください。